PCI時のSlow flow / No-reflow
Slow flow / No-reflowの発症の予測因子は以下の通り
病歴
- 発症から比較的経過が長い急性心筋梗塞
- 心エコーで虚血領域が大きい
血管造影
- 責任病変のhazinessや血栓像
- 血管内腔径の3倍以上の長さを持つ血栓
- 閉塞部位が突然途絶する形態(abrupt type)
- 閉塞部位から近位側に5mm以上の長さのある血栓
- 浮遊血栓
- 閉塞部位より遠位側に造影剤のstainがある
- 血管径が4mm以上
冠動脈CT
- signet ring-like appearance
- CT値が30HU以下のlow attenuated plaque
IVUS
- 血栓形成や多量のplaque
- positive remodeling
- necrotic coreが多い
- plaque rapture像
- dense calciumを伴わないattenuated plaque
OCT
- マクロファージの浸潤
- TCFA
治療方法は?
- ベラパミル
- ワソラン(5mg/1A)+生食10cc、1ccを投与
- ニトロプルシド(**血圧低下に注意(血圧低下時にはノルアド投与を考慮))
- ニトプロ持続静注6mg/1A+ブドウ糖(500cc)で溶解、5ccを冠注
- ニコランジル
- シグマート(48mg/1A)+生食100ccで溶解、2~4ccを投与
ガイドカテーテルから薬剤を投与すると、薬剤が病変に到達しない可能性があるため、吸引カテやマイクロカテによる局所投与を考慮しても良いとの事です。
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