勉強ノート

診療中に気づいたClinical Questionについて、自分なりにまとめています。間違いがあったら教えて下さい。

内服薬

自律神経受容体の作動物質、作用、作動薬と拮抗薬の種類まとめ

自律神経受容体の作動物質と受容体 交感神経/副交感神経共に節前ニューロンから放出される伝達物質はアセチルコリン、節後ニューロンにある受容体はニコチン受容体 (平滑筋、腺)交感神経節後ニューロンから放出される伝達物質はノルアドレナリン、効果器に…

ジギタリスの至適血中濃度

Digitalis Investigation Group (DIG) trial のpost hoc解析 P:洞調律が維持されている心不全患者 (収縮不全、拡張不全を含む) E:基礎薬(ACE-I、利尿薬)にジギタリスを追加 C:基礎薬にプラセボを追加 O:予後が改善するか? 1年後の総死亡、心血管イ…

新規抗凝固薬で脳出血が少ない理由

心房細動患者における抗凝固薬の無投薬下での脳出血の発症率は0.2~0.3%、ダビガトランの投与を行っても、この比率の増加はなく、頭蓋内出血の副作用は無いと考える事ができるとの事です。以下の仮説が考えられています。 血管損傷時に凝固カスケードを開始…

ワーファリンの短期中止と過量投与時の注意点まとめ

山下武志著 ”Old and New 心房細動の抗凝固療法”から抜粋しました 侵襲的手技の際ワーファリンを中止すると、約1%の血栓塞栓症を発症 ワーファリン休薬後、PT-INRの半減期は0.5〜1.2日 PT-INRが2〜3で休薬を開始すると、4日後には全例1.5以下になる ワーファ…

ステロイド性骨粗鬆症のガイドライン

心サルコイドーシスの患者さんに、プレドニンを30mg/日投与することになりました。合併症予防の一環としてステロイド性骨粗鬆症について調べてみました。 日本骨代謝学会のガイドライン(http://jsbmr.umin.jp/pdf/gioguideline.pdf)より ステロイドを3ヶ月…

アルドステロン拮抗薬の心不全に対するエビデンス

心不全治療におけるアルドステロン拮抗薬の地位を確立した重要なエビデンスです。これらの試験が発表されてからアルドステロン拮抗薬の処方量が増加しているのは良いのですが、高K血症が増えているという問題があるとの事です。 RALES試験は、重症左心不全に…

アルドステロン拮抗薬による副作用 女性化乳房について

国内で使用できるアルドステロン拮抗薬は2種類、女性化乳房の発症頻度は以下の通り。 スピロノラクトン(アルダクトンA) 9% エプレレノン(セララ) 0.5% スピロノラクトンによる女性化乳房、月経異常の機序は、体内の女性ホルモンの増加によるものと考えら…