造影剤腎症
ヨード造影剤による腎障害(造影剤腎症:contrast induced nephropathy:CIN)は、ヨード造影剤使用患者の1〜6%に起こります。CINのハイリスク群では約40%にCINを発症するとも言われています。ハイリスク群は以下の通りです。
予防には以下が重要です。
- 造影剤を使わない検査を選択する
- 造影剤を使用する場合は、できるだけ少量にとどめる
- 造影剤検査の回数を減らす
- 飲水負荷
- 輸液負荷を行う
- 検査の6〜12時間前から、生理食塩水または重曹輸液(152mEq/L NaHCO3)を1ml/kg/時で投与し、検査終了後の4〜12時間まで継続する。
- 例:体重60kgの人なら、検査半日前から半日後まで生理食塩水60cc/h投与
- 0.45%生理食塩水よりも0.9%生理食塩水の方が予防効果にすぐれている
- 利尿剤、NSAIDsの使用は控える
- N-アセチルシステイン、ハンプ、アスコルビン酸、スタチンにはエビデンスがない
以下のリンクに、詳しいエビデンスが記載されています。
http://www.eisai.jp/medical/region/radiology/rt/pdf/032/05.pdf
http://rockymuku.sakura.ne.jp/zinnzounaika/CIN.pdf