勉強ノート

診療中に気づいたClinical Questionについて、自分なりにまとめています。間違いがあったら教えて下さい。

人工呼吸器管理中の不感蒸泄量はどれくらいか?

不感蒸泄とは、発汗以外の皮膚および呼気からの水分喪失の事を言います。

  • 不感蒸泄は体表面の飽和水蒸気圧と周囲の蒸気圧との差によって水分が蒸散する物理的現象です。そのため電解質の喪失を含みません。
  • 不感蒸泄は、通常約800~1000ml/日(皮膚や粘膜から2/3、肺から1/3)ですが、人工呼吸管理中の患者では、呼気からの不感蒸泄を0mlとみなし、約400~600mlと設定します。発熱、熱傷、頻呼吸など呼吸換気量の増加は不感蒸泄量を増加させる原因になります。