勉強ノート

診療中に気づいたClinical Questionについて、自分なりにまとめています。間違いがあったら教えて下さい。

ICLS 気管挿管のポイント

気管チューブ

  • 気管チューブの目安:男8〜8.5mm。女:7〜7.5mm
  • 緊急時のカフエアは10cc注入

呼気二酸化炭素検出器(EasyCapⅡ、体重15kg以上)
http://www.covidien.co.jp/product_service/respiratory_pdf/aw/easy-pedi(c2).pdf

  • 呼気中CO2を検出すると表示部の色が可逆的に紫から黄色に変化します。

食道挿管検出器(Esophageal Detector Devices, EDD)

  • EDDは押しつぶした後、気管チュ ーブに付けられるバルブから出来ています。 もし挿管チューブが食道にある場合(EDD陽性)、EDDによって吸引されて食道が虚脱するか食道壁が挿管チューブに付くためにEDDが再膨張しません。
  • EDDには注射器様のものを挿管チューブにつけるものもあります。救助者は内筒(barrel)を引くことにより検査を行ないます。 もし挿管チューブが食道にある場合は、注射器の内筒が引けません(空気を引くことが出来ない)。

ETCO2(終末呼気CO2濃度)を心肺蘇生時のモニターとして使用する意義は

  • 気道確保が適切に行われているかどうかの指標になります。食道挿管や気道閉塞などではETCO2は低値を示します。
  • PETCO2が常に15mmHgを下回っている場合には、胸骨圧迫の質を高め,過換気を避けるように注力することは理に適っている(ClassⅡa)
  • 心マッサージが正しく行われていない場合や,緊張性気胸心タンポナーデによって心マッサージが無効な場合にもETCO2は低値を示します。
  • 心拍再開の指標になります。
    • 心停止の状態から有効な自己心拍が再開すると,ETCO2の値が急に上昇します.これにより自己心拍の再開を評価することが出来ます。
  • 蘇生の予後判定までは出来ない.
    • ETCO2の値の高いほうが蘇生の成功率は高いのですが,ETCO2の値が低いからといって蘇生を止める決定的な指標にはなりえません。

ラリンゲアルマスクエアウェイ(LMA)

  • 気管挿管の代用器具として使用できます。
  • 喉頭をシールドする事によって換気することができます。
  • 一般的な成人でのサイズは4号
  • 嘔吐が予想される場合は使用禁忌です。


LMA insertion - YouTube

ラリンゲアルチューブ(LT)、ツーウェイチューブ、コンビチューブ

  • 先端の小さいカフが食道を、手前の大きいカフが咽頭をシールドします。
  • 一般的な成人のサイズはA(適応身長は150cm以上)


EMS Combitube - YouTube

気管挿管器具の固定には、トーマスチューブホルダが便利です。

Thomas Tube Holder Japanese version - YouTube