2017-10-03 強心配糖体(ジギタリス)の陽性変力作用について 循環器 内科 強心配糖体(ジギタリス)は、心筋細胞のCa濃度を上昇させることによって強心作用(陽性変力作用)を発揮します。メカニズムは以下の通りです。 強心配糖体は細胞膜に存在するNa-K ATPaceを阻害する。 これにより細胞内のNa濃度が高くなる。 細胞膜に存在するCa-Na交換機構は、電気化学的勾配によって細胞内へ流入するNaとCaを交換する。細胞内のNa濃度が高いと電気化学的勾配が低くなり、CaとNaの交換が減少する。 結果として細胞内のCa濃度が高くなる。 筋張力は細胞内Ca濃度に正比例するため、Ca濃度の増加により収縮力が増加する。 コスタンゾ明解生理学 | 基礎医学 | 和書 | エルゼビア・ジャパン株式会社