ステロイド性骨粗鬆症のガイドライン
心サルコイドーシスの患者さんに、プレドニンを30mg/日投与することになりました。合併症予防の一環としてステロイド性骨粗鬆症について調べてみました。
日本骨代謝学会のガイドライン(http://jsbmr.umin.jp/pdf/gioguideline.pdf)より
ステロイドを3ヶ月以上使用する場合、以下の危険因子をスコア化します。スコア3点以上は薬物療法の適応、スコア3点未満では、6ヶ月〜1年毎に再評価が必要です。
- 既存骨折:無し 0点、有 7点
- 年齢:50歳未満 0点、50〜65歳未満 2点、65歳以上 4点
- ステロイドの1日投与量(PSL換算mg):5未満 0点、5〜7.5 1点、7.5以上 4点
- 腰椎骨密度(%YAM):80以上 0点、70〜80 2点、70未満 4点
薬物療法は以下の通り
- 第一選択薬:ビスホスホネート製剤(アレンドロネート、リセドロネート)
- 代替え薬:イバンドロネート、アルファカシドール、カルシトリオール
ビスホスホネート関連顎骨壊死 (Bisphosphonate-Related Osteonecrosis of the Jaw, BRONJ)の発生率は低く、海外の報告では1/10,000〜1/100,000人年、日本口腔外科学会全国調査では0.01〜0.02%程度と報告されていますが、歯科治療時には注意しましょう。