勉強ノート

診療中に気づいたClinical Questionについて、自分なりにまとめています。間違いがあったら教えて下さい。

自律神経受容体の作動物質、作用、作動薬と拮抗薬の種類まとめ

自律神経受容体の作動物質と受容体

 
器官系に対する自律神経系の作用(交感神経刺激)

器官 受容体 作用
心臓    
洞結節 β1 心拍数増加
房室結節 β1 伝導時間短縮
心筋 β1 収縮力増強
血管平滑筋    
皮膚、内臓 α1 収縮
骨格筋 β2 拡張
骨格筋 α1 収縮
細気管支 β2 拡張
膀胱    
膀胱壁、排尿筋 β2 弛緩
膀胱括約筋 α1 収縮

 
自律神経受容体の作動薬と拮抗薬

受容体 作動薬 拮抗薬
アドレナリン作働性受容体    
α1 ノルアドレナリン フェノキシベンザミン
  フェニレフリン プラゾシン
α2 クロニジン ヨヒンビン
β1 ノルアドレナリン プロプラノロール
  イソプロテレノール メトプロロール
β2 アドレナリン プロプラノロール
  イソプロテレノール ブトキサミン
  アルブテロール  
コリン作働性受容体    
ニコチン受容体 アセチルコリン クラーレ
  カルバコール ヘキサメソニウム
ムスカリン受容体 アセチルコリン アトロピン
  ムスカリン  
  カルバコール  

 

  • アドレナリンやノルアドレナリンに対するα1、α2、β1、β2の反応には違いがある
    • β1受容体は、アドレナリンとノルアドレナリンは同等に賦活化
    • β2受容体は、アドレナリンにより選択的に賦活化

 
コスタンゾ明解生理学より抜粋