勉強ノート

診療中に気づいたClinical Questionについて、自分なりにまとめています。間違いがあったら教えて下さい。

役に立つ手技動画 NEJM

循環器関連のもの

  • 心エコーによる左室収縮能評価

https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMvcm1802841

  • エコーガイドによる橈骨動脈穿刺

https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMvcm1213181

  • エコーガイドによる鎖骨下静脈穿刺

https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMvcm1406114

https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMvcm1406358

https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMvcm1212416

  • 緊急心嚢穿刺

https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMvcm0907841

  • 頸静脈の診察

https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMvcm1806474

救急で役立つもの

  • 外傷患者における胸部・腹部のeFAST

https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMvcm2107283

COVID-19に関連するもの

  • 個人防護服の着脱方法

https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMvcm1412105

  • 手指消毒

https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMvcm0903599

新型コロナウイルス(COVID-19)感染 日本国内の死亡者の推計値

国内での死亡者数の推計値です。

厚生労働省の試算では40万人程度との事です。

現在の世界の死亡率の平均値から推計すると人口あたりの感染率50%でも約200万人の方が死亡する可能性がありそうです。日本の医療は優秀だから、そんなに死亡率は高くない!とは言えません。

高齢者の多い、イタリア、スペインでの惨状をみると、かなり厳しい現実が待ち受けているかもしれません。

皆さんの力で頑張りましょう。

今できること

  • 感染率を下げる
    • 他人との接触を極力避ける
  • 死亡率を下げる
    • 医療現場の負担を増やさない
      • むやみに医療者を批判しない/差別しない
    • 感染防護に必要な医療材料の供給、補充
  • 既存の治療薬で有効性があるものを探索(アビガン?)
  • 治療薬の開発、ワクチンの開発

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COVID-19による死亡者数

自律神経受容体の作動物質、作用、作動薬と拮抗薬の種類まとめ

自律神経受容体の作動物質と受容体

 
器官系に対する自律神経系の作用(交感神経刺激)

器官 受容体 作用
心臓    
洞結節 β1 心拍数増加
房室結節 β1 伝導時間短縮
心筋 β1 収縮力増強
血管平滑筋    
皮膚、内臓 α1 収縮
骨格筋 β2 拡張
骨格筋 α1 収縮
細気管支 β2 拡張
膀胱    
膀胱壁、排尿筋 β2 弛緩
膀胱括約筋 α1 収縮

 
自律神経受容体の作動薬と拮抗薬

受容体 作動薬 拮抗薬
アドレナリン作働性受容体    
α1 ノルアドレナリン フェノキシベンザミン
  フェニレフリン プラゾシン
α2 クロニジン ヨヒンビン
β1 ノルアドレナリン プロプラノロール
  イソプロテレノール メトプロロール
β2 アドレナリン プロプラノロール
  イソプロテレノール ブトキサミン
  アルブテロール  
コリン作働性受容体    
ニコチン受容体 アセチルコリン クラーレ
  カルバコール ヘキサメソニウム
ムスカリン受容体 アセチルコリン アトロピン
  ムスカリン  
  カルバコール  

 

  • アドレナリンやノルアドレナリンに対するα1、α2、β1、β2の反応には違いがある
    • β1受容体は、アドレナリンとノルアドレナリンは同等に賦活化
    • β2受容体は、アドレナリンにより選択的に賦活化

 
コスタンゾ明解生理学より抜粋

強心配糖体(ジギタリス)の陽性変力作用について

強心配糖体(ジギタリス)は、心筋細胞のCa濃度を上昇させることによって強心作用(陽性変力作用)を発揮します。

メカニズムは以下の通りです。

  1. 強心配糖体は細胞膜に存在するNa-K ATPaceを阻害する。
  2. これにより細胞内のNa濃度が高くなる。
  3. 細胞膜に存在するCa-Na交換機構は、電気化学的勾配によって細胞内へ流入するNaとCaを交換する。細胞内のNa濃度が高いと電気化学的勾配が低くなり、CaとNaの交換が減少する。
  4. 結果として細胞内のCa濃度が高くなる。
  5. 筋張力は細胞内Ca濃度に正比例するため、Ca濃度の増加により収縮力が増加する。

コスタンゾ明解生理学 | 基礎医学 | 和書 | エルゼビア・ジャパン株式会社

赤ワインと頭痛

最近ワインを嗜むようになりました。飲んでいる時に気になる事があります。

赤ワインを飲むとすぐに頭痛を自覚するのですが、白ワインでは殆ど自覚しません。赤ワインと白ワインを比較すると、赤ワインの方がアルコール濃度が高いものが多いため、これが頭痛の原因だと考えていました。でも、飲み始めから頭痛を自覚する事があるのは何故でしょうか?

そこで少し調べてみました。

以下の論文では過去の論文をreviewしていますが、赤ワインに多く含まれるタンニンとポリフェノールが頭痛の原因物質かもしれないと結論しています。意外な事に、過去の研究は少人数を対象としたものしかありません。また、ブドウの種類、ワインの製造工程、飲み方などにも大きく影響を受けるので、原因物質を特定できないとの結論でした。
www.ncbi.nlm.nih.gov

インターネットで調べると、赤ワインの酸化を防ぐための添加物である亜硫酸塩も頭痛の原因物質と記載している記事も多くあります。しかし、The Wall Street Journalでは、亜硫酸塩は関連がないとの記事を掲載しています。どちらが本当か判断が難しいところですね。
jp.wsj.com

どなたか研究していただけませんか?